イッツ・ダ・ボム

作家 井上先斗
出版日2024年09月
平均点8.00点
書評数1人

No.1 8点 HORNET
(2024/12/29 19:39登録)
 「日本のバンクシー」と耳目を集めるグラフィティライター界の新鋭・ブラックロータス。公共物を破壊しないスマートな手法で鮮やかにメッセージを伝えるこの人物の正体、そして真の思惑とは。(第1部 オン・ザ・ストリート)
 20年近くストリートに立っているグラフィティライター・TEEL(テエル)。ある晩、HEDと名乗る、イカしたステッカーを街中にボムってい青年と出会う。二人は意気投合し、ともに夜の街に出るようになるがある日、HEDはTEELに〝宣戦布告〟を突き付ける―。(第2部 イッツ・ダ・ボム)

 グラフィティライター界という、これまでにない舞台を題材とした物語が単純に興味深く非常に面白かった。特に、第1部を踏まえた第2部がグッと引き寄せる感じで、登場するグラフィティライターの美学も含めたミステリは読ませるものがあった。200ページほどの一冊で、まさに一気読みできてしまう。面白かった。

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