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ミステリの祭典

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ボーンズ・アンド・オール

作家 カミーユ・デアンジュリス
出版日2023年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 SU
(2024/12/28 20:46登録)
人喰い少女の遍歴譚。赤ちゃんの時にベビーシッターを喰い殺して以来、マレンはしばしば人喰いの衝動を抑えきれず、相手を喰らっては母に連れられ、その地を逃げ出すという生活を繰り返していた。しかし、遂に母にも捨てられた彼女は、まだ見ぬ父を求める旅の途上、同じく人喰いの習性を持った奇妙な老人や青年と出会う。
この世界には人喰いが密かに遍在しているという吸血鬼物などにも似た設定はしかし、自分に好意や欲望を寄せる、あるいは自分が好意を抱いた相手を喰らってしまうがゆえに他者と関わりを持てないという主人公のキャラクターも相俟って、伝奇というより圧倒的な孤独や疎外感として顕れる。作者がヴィーガンであるとう、皮肉も含めて様々な読みを誘発する異色作品。

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