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ミステリの祭典

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花と機械とゲシタルト

作家 山野浩一
出版日2022年12月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 糸色女少
(2024/11/12 21:26登録)
「我」と呼ばれる仮想存在のゲシュタルトに自我を預けた患者たちが運営する反精神病院では、従来の支配型病院とは違う穏やかな暮らしが営まれていた。しかし、「我」の幻覚は次第に巨大化し、現実を侵食し始める。
精神病理学の知見を生かし、作者の考える内宇宙という思考世界を丹念に描き出す。冬の深まりとともに幻覚と現実が乖離してゆく終末の景色が印象的。

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