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ミステリの祭典

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少女モモのながい逃亡

作家 清水杜氏彦
出版日2023年02月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 虫暮部
(2024/11/24 11:12登録)
 悪い意味では全然なく、ジョージ・オーウェル『一九八四年』のカジュアルなリライトと言う感じ。まぁこの系統の話は多かれ少なかれそう感じてしまうのかな。
 貧しく、汚く、夢も希望も無く、弱い者が更に弱い者を叩く。初出が小説推理ってことでミステリ的反転を期待するも、殺人事件も叙述トリックも無し。バタバタ死ぬから殺人は事件じゃないんだね。日本語かとも疑わせる “モモ” と言うネーミングだが、伏線ではなかった。結局かにばらなかったけど(期待してたのに)、しかし残酷物語はリーダビリティが高いものだなぁ。

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