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ミステリの祭典

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恋の森殺人事件
風よ、緑よ、故郷よ

作家 岩崎正吾
出版日1989年03月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2024/10/07 03:02登録)
(ネタバレなしです) 田園派ミステリーとして書かれた「風よ、緑よ、故郷よ」(1988年)が好評だったのか、1989年に同じ主人公(刈谷正雄)を登場させた続編の本書が発表されました。前作でも山の描写がありましたが本書は舞台が山と言っても差し支えなく、その代わり田園派ミステリーとは言い難いように思います。野猿公園で野外観察授業中の高校生が2人銃撃されて負傷する事件が発生し、さらに第2の銃撃事件が起きます。両方の事件を目撃した正雄がアマチュア探偵として事件を捜査します。推理によって謎解きしている本格派推理小説で手掛かり伏線をしっかり用意してはいるのですが、それでもこのまさかの真相には納得できない読者が多いのではと思います。まあ怪作ですね。警察に協力しつつもかなりのマイペースを押し通して署長をいらだたせる正雄の態度も読者が共感できるかは微妙なところです。

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