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ミステリの祭典

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こびと殺人事件
マローンシリーズ

作家 クレイグ・ライス
出版日1994年05月
平均点7.00点
書評数2人

No.2 7点 nukkam
(2016/08/26 09:39登録)
(ネタバレなしです) 1942年に発表されたマローンシリーズ第6作は本格派推理小説として謎解きのまとまりもよく、本来なら入門編としてお勧めしたいところですが第16章でのヘレンの爆笑せりふは過去の5作品を先に読んでおいた方が楽しさが全然違います。あのせりふはデビュー作の時から構想していたのでしょうか?大勢の登場人物が入り乱れてどたばた劇になっているところは相変わらずですが、結末では一人ずつ小粋に退場させているのが憎い演出です。その中で一番印象に残るのは最後に残ったマローンの場面で、何ともしんみりします。

No.1 7点 mini
(2009/04/23 10:17登録)
マローンものは早川と創元とで、数的比率では六四くらいな割合で刊行されているが、両社のラインナップを見ると
創元には短編集があるが、「大はずれ」「素晴らしき犯罪」など美味しいところは皆早川が持ってっちゃったよな
非シリーズだが「スイート・ホーム」も早川だし
劣勢の創元にあって、「大はずれ」クラスには対抗できなくても、そこそこ早川に対抗できる手駒が「こびと殺人事件」だ
「こびと」は、傑作「大はずれ」に比べると謎解き面での真相がやや平凡で弱い
しかし都会の夜のナイトクラブの風景とか、シリーズ中でもドタバタ騒ぎが出色だとか、作者の持ち味が良く出ている点などを考えると、もっと評価されて良い力作と思う
個人的には早川の「素晴らしき犯罪」などよりも「こびと殺人事件」の方が好きだけどな

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