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ミステリの祭典

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暴徒裁判
マローンシリーズ/別題『怒りの審判』

作家 クレイグ・ライス
出版日1962年01月
平均点6.00点
書評数2人

No.2 6点 mini
(2014/07/04 09:57登録)
先月27日に論創社からサッパー「恐怖の島」とパーマー&ライス「被告人、ウィザーズ&マローン」が同時刊行された
後者はS・パーマーとC・ライスの合作による短編集で”クイーンの定員”にも選ばれている
今回出た「被告人、ウィザース&マローン」も入手済なので夏中には書評をupしたい

本音を言えば便乗企画はパーマーでやりたかったけど、まぁアンソロジーなどに収録の断片的な短編は除くとパーマーの日本での書籍はたった1冊しかないので仕方ないよね
日本では不遇のパーマーに対してライスは翻訳には恵まれている、絶版も多いけどそれほど中古市場で入手難ではないし
この「暴徒裁判」もどちらかと言えばマイナー作の部類だろうけどこのあたりの作も翻訳されるんだから恵まれている方の作家だと思う、マローンもの以外の別シリーズも紹介されているし
「暴徒裁判」はいつものシカゴを離れてローカルな舞台設定である
シカゴから離れるという点では「素晴らしき犯罪」と共通しているが、あちらは舞台が大都市ニューヨークなのに対してこちらは田舎町的な設定でシリーズ中では珍しい
だからライス独特の大都会に埋もれるペーソスみたいなものが欠けているのだが、それでも湿ったユーモアが良い味を出していてあまり違和感がない
この点で大都会ニューヨークを舞台にしているのに、その乾いたユーモアが空回りしてる感の有った「素晴らしき犯罪」よりも雰囲気的には好きだ
ただし純粋に謎解き的な要素だけなら「素晴らしき犯罪」の方が上かも知れない、でも「暴徒裁判」も悪くないと思う
全体として当サイトでのnukkamさんの御書評通りで私の拙文が付け加える要素は先に述べた「素晴らしき犯罪」との比較論くらいであまり有りません

No.1 6点 nukkam
(2009/02/02 14:54登録)
(ネタバレなしです) 1941年発表のマローンシリーズ第5作の本書は過激な暴力シーン満載みたいなタイトルで(英語原題は「Trial by Fury」)、そういうのが苦手な読者はちょっと敬遠したくなりそうですがシリーズの他作品と変わらず楽しい本格派推理小説でした(但しタイトルに偽りがあるわけでもありません)。32年間殺人事件の起きなかったジャクソン郡で起きた殺人事件に巻きこまれたジャスタス夫妻を救うために(いやいやながらも)マローンがシカゴから駆けつけるプロットで、何か事件が起こったり起きそうになると決まったように全容疑者が現場に顔を揃える展開が何とも都合よすぎますけど、どたばたが売りのシリーズなので問題なし。目まぐるしいほど急変する展開はシリーズ作品でも屈指の出来映えで、退屈するヒマなんてありません。

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