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ミステリの祭典

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最後の手段―コナン・ドイル未紹介作品集3

作家 アーサー・コナン・ドイル
出版日不明
平均点3.00点
書評数1人

No.1 3点 レッドキング
(2024/08/23 23:07登録)
ドイルの「未紹介作品集」その三・・は、ほぼ非ミステリの小噺集。
「科学の声」「大佐の選択」「やりきれない話」「告白」・・男女の、痛快笑話・情話・痛い切な話・運命的逸話。
「ウイルキー大尉の思い出話」・・名人スリのちょっとしたピカレスク小噺。 
「連隊のスキャンダル」「デヴィル・ホーカーの最期」・・賭博ネタ痛快譚。
「フラワリー・ランド号の悲劇の真相」・・ドイル得意の海洋冒険奇譚。  「教区雑誌」・・ドッキリ悪戯小噺。
「摂政時代の印象記」「百人隊長」「死の航海」・・近代英国、ローマ帝国初頭、第一次大戦末期を舞台にした・・「死の航海」に至ってはパラレルファンタジーとさえ呼んでいい位の・・フィクション。
「最後の手段」・・怒りと義憤に心を支配された男。その夢想の果ての果てを描く、ちょい寒い小噺。 
※その他「シニョール・ランバートの引退」は、「ドイル傑作集5(ラッフルズ・ホーの奇蹟)」にも収められた。

※冒険譚、奇譚、幻想譚、笑話、この作品集にはないが、SF、ホラー、そして何よりミステリ。コナン・ドイルの短編群には、古びた玩具箱をひっくり返した、塗装が掠れ傷が付き部品が壊れ、遥か流行遅れ様式となったオモチャ達の様な美しさがある。ほぼ、ミステリしてないが、採点してオマケに点数あげちゃう、ドイルだもんね(^^♪

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