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ミステリの祭典

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人外境通信
とらんぷ譚3

作家 中井英夫
出版日2010年04月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 みりん
(2024/08/20 01:20登録)
『幻想博物館』『悪夢の骨牌』に続くとらんぷ譚3 ♥️
む、ややパワーダウンか。前2作にあった妖美な幻想文学というよりはショートショート微SFというような感じのお話が多い。『鏡に棲む男』や『扉の彼方には』にピーマンを憎み続けし男や内開きの扉を出ることに過度に罪悪感を感じる男などが登場するが、狂人の異常心理・異常行動に狂人なりの論理と納得感があり、読んでいて楽しい。著者の生い立ちが1番反映されていそうなのは『美味迫真』。ロマンスとしては『藍いろの夜』が捻り付きのオチで面白いが、短編集として見ると少し浮いてる印象。というか全体的にこの『人外境通信』はとらんぷ譚にする必要あったのかな?と少し疑問。

どこかで役立つ豆知識(確証なし):中井英夫は絶対ピーマンが大嫌い

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