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ミステリの祭典

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望月の烏
八咫烏シリーズ

作家 阿部智里
出版日2024年02月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 虫暮部
(2024/07/12 12:11登録)
 人は(人じゃないけど)概ね大局観よりも自らの利で動く。しかしその私利私欲の総体が、個を翻弄する強い流れを作る。疲労困憊するしかない相互作用、ますます今日の外界の鏡像めいて見えて来た。
 個々の登場人物がちゃんと別々に造形されているので、四姫の鞘当てや澄生 vs 博陸侯の丁々発止の読み応えも半端ではない。ただ今作では主要キャラクターの中に気持をいれこめる相手がいなくなっちゃったなぁ。浜木綿の出番は?

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