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ミステリの祭典

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走る凶気が私を殺りにくる

作家 三浦晴海
出版日2022年07月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 ʖˋ ၊၂ ਡ
(2024/07/08 13:12登録)
千晶は介護タクシーの運転手。認知症の老人を送迎の途中、煽り運転に遭遇する。車は執拗に彼女のタクシーを追い続ける。老人を助手席に乗せたまま逃げ続ける千晶は、煽り運転の主が自分の過去とかかわっているのではないかと推測する。
置かれた状況からリチャード・マシスンの「激突」を連想したものの、本書は主人公の過去が少しずつ語られて、煽り運転の主の正体が見えてくる過程に重点を置いている。助手席の老人もなかなか忘れがたいキャラクター。車を走らせながらの恐怖の一夜、そのサスペンスを満喫できる。

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