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ミステリの祭典

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琥珀の秋、0秒の旅

作家 八目迷
出版日2022年08月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 まだ中学生(仮)
(2024/07/07 20:30登録)
東京から函館に修学旅行に来ていた麦野カヤトが突然に巻き込まれた時間停止現象。その中でなぜか一人動けていたのが、井熊あきらという地元の少女だった。二人にカヤトの叔父が前に言っていた言葉に時間停止のヒントがあると考え、列車は動かず自動車や二輪車もエンジンがかからない状況の中、東京までの長い道のりを歩きだす。
やがて二人は停止した時間の中での経験を覚えていられない可能性に気付き、旅の過程で近づいた関係が失われてしまう不安を抱いて悶々とする。逃げていたい、留まっていたいという思春期にありがちな心理を止まった時間で暗喩し、そこから踏み出でて歩み始める意義を問う作品だ。

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