home

ミステリの祭典

login
署長シンドローム
隠蔽捜査シリーズ・」スピンオフ

作家 今野敏
出版日2023年03月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 HORNET
(2024/06/16 19:51登録)
 「隠蔽捜査」シリーズの竜崎伸也の後に、大森署に赴任したキャリアは、絶世の美貌を誇る藍本小百合。原理原則に基づきブレない「竜崎哲学」に感じ入り、尊敬の念を抱いていた副署長・貝沼は、新署長はどんな人物なのか、不安を抱いて仕えるが…。そんな貝沼の不安をよそに、武器密輸の摘発案件が舞い込み、大森署が捜査の前線本部に。大きな事案を抱え、新署長・藍本小百合の手腕が試される―

 男性社会の警察において、幹部たちを腑抜けにする美貌の署長とか、瞬間記憶能力を持つ新任刑事の山田とか、本筋「隠蔽捜査シリーズ」よりはややエンタメ寄りな雰囲気。
 薬物銃器対策課の馬渕課長と、厚労省麻取りの黒沢がものすごい嫌な奴で、その2人の不毛な口論を客観的に楽しんでいる貝沼の様子が面白い。最終的には各面々が能力を発揮し、大捕り物を無事完遂する大団円。
 一気に読めるし、楽しいエンタメ警察小説。

1レコード表示中です 書評