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ミステリの祭典

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嘘をついたのは、初めてだった
講談社 編

作家 アンソロジー(出版社編)
出版日2023年11月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 虫暮部
(2024/04/04 14:40登録)
 講談社メフィストリーダーズクラブ発のショート・ショート企画第二弾。29作家がこの表題を最初の一行とする作品を寄稿。

 この御題は上手いんだか無神経なんだか判らんな~。初めての嘘を初めての嘘と自覚出来ること自体が嘘っぽい。“嘘” の定義を問うか、“初めて” の状況を限定的なものにするか、主語が省略されていることを利用して特殊な設定を打ち出すか。
 幾つかの作品は御題に引きずられちゃった感がある一方、上手く利用してこういう無茶振りが無ければ思い付かなかったような世界を捻り出した秀作もある。「もうすぐ死ぬ」「みんなのいえ」「二十五万分の一」。ミステリ度の強い「嘘日記」、ほぼ唯一まっとうな犯人当て「透明人間」も面白い。

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