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ミステリの祭典

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彼女は二度、殺される

作家 秋尾秋
出版日2022年02月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 SU
(2024/04/03 21:49登録)
死者を一時的に蘇らせる能力者・傀々裡師が秘密裏に活動する現代日本。主人公の九十九黒緒と一白夜は、それを管理する福音協会に所属する傀々裡師とその護衛役である武鬼のコンビ。二月の頭、二人は何者かに絞殺された周防家の娘・真珠を蘇らせるべく周防家に向かう。だが、いざ傀々裡を始めようとした時、真珠の遺体からは目と舌、両手の指が失われていた。
ミステリとしては特殊設定ものだが、謎解きの手法は至ってオーソドックで、アリバイ崩しや密室からの消失仕掛けなどがロジカルに解き明かされていく。
ただ、伏線が素直過ぎて真相が分かりやすいのは難点。また、死体を物扱いする独特なディストピア作りやグロテスクな犯罪趣向は好き嫌いが分かれるだろう。

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