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ミステリの祭典

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倫敦橋の殺人
百目恭市郎事件ファイル

作家 阿曾恵海
出版日2003年04月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 nukkam
(2024/04/06 21:07登録)
(ネタバレなしです) 西魚リツコ(にしおりつこ)(1964年生まれ?)は1988年に漫画家としてデビューするも眼の病気をきっかけに小説家に転身しました。小説は冒険小説を得意とするようですが阿曾恵海(あそめぐみ)というペンネームでミステリーも書いています。2003年発表の本書がそのデビュー作で舞台は1890年のロンドン、主人公は17才の日本人留学生・百目恭市郎(どうめきょうしろう)です。切り裂きジャックの再来かと騒がれる連続猟奇殺人の謎解きで、最終章では図解によるトリック説明があり本格派推理小説らしく終結していますがそれまではスリラー色の濃いプロットでした。時代描写にかなり力を入れていますが、ちょっと現代社会との違いを強調しすぎているように感じました。全般的に整理が悪くてごちゃごちゃ感が強く、読解力の弱い私は何が起きているのか、誰が誰だかわからなくなってしまうことがしばしばでした。恭市郎も存在感を失うことがあり、主人公としてあまり印象に残りません。

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