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ミステリの祭典

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聞こえない君の歌声を、僕だけが知っている。

作家 松山剛
出版日2018年08月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2024/02/29 22:14登録)
動画サイト上に投稿された「歌声だけがない歌う少女」の動画。様々な憶測を呼び、いつしか彼女は「無声少女」と呼ばれ、社会現象となった。
ある日、大学生の青年・永瀬は、突然なぜか世界でただ一人「無声少女」の歌声が聞こえるようになってしまう。彼は彼女の歌詞をヒントに「無声少女」を探そうとする。
動画の少女は誰……? 彼女の歌は、何のために? 目の前に現れた「サクヤ」という女の子は何者――?
全ての答え。それは『愛』。これは切ない『愛』の物語。
Amazon内容紹介より。

いやー、良い話ですねえ。これは万人受けしそうなラノベです。ありがちなボーイミーツガールでは、ありません。その出逢いはまさに運命と呼べるものでした。これ以上は何を書いてもネタバレになりそうなので控えます。

ただ、この点数に留まったのは、たった一つの謎が残されたままだったからで、まあ理論的に解明される筈がないので仕方ないかとは思いますが、其処だけはちょっと残念でしたね。
それにしても、この人はストーリーテラーとしての才能は間違いなく持っていると思います。全く先が読めない展開もテンポ良く進み、登場人物が少ない中にも確りとした深みを持たせており、単なるラノベで片付けるには勿体ない小説でしょう。読者の心に直に響いてくる何かがありますね、それを言葉で表すとすればやはり愛が根底に存在しており、「誰もが誰かを愛している」のだと言えるでしょうねえ。

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