home

ミステリの祭典

login
夜を歩けば2 ガテラルデイズ
夜を歩けばシリーズ

作家 あやめゆう
出版日2014年06月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 メルカトル
(2024/02/25 22:30登録)
ライブ終了後に集団暴行事件が。2年前も同じ歌手の周辺で異能がらみの事件があったことから、一野たちが調べることになるが……
Amazon内容紹介より。

緩急を付けているのは良いですが、緩の割合が高すぎて退屈な面がありました。シリーズ一作目に見られた様な文章の表現力の豊かさは感じられません。情景描写も少なく、石本花梨の日常が少なめで、私としては前作と比較するとかなり出来がよろしくないと言わざるを得ません。何よりも、一応一話完結ですが、シリーズ物として設定は変わらないのに、各キャラの人格や人間関係が端折られているのがいけません。よって本作を最初に読んだ読者は、いきなりニートで独身男性の部屋で女子高生が勉強しているのはどういう事?ってなると思います。その辺りの説明不足が不親切と言えば不親切でしょう。

今回は連続集団暴行事件の謎を異能で調査するアルバイト探偵達の活躍を描いています。まあ活躍という程でもありませんが。オチはミステリやサスペンスでありがちなもので目新しさはありません。それでも特殊設定を巧みに利用し、真相に意外性を持たせているのは褒められる点かも知れません。

1レコード表示中です 書評