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ミステリの祭典

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小説 ブラック・ジャック
原作 手塚治虫

作家 瀬名秀明
出版日2019年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2024/02/19 22:15登録)
「医療ロボット」「iPS細胞」「終末期医療」などの現代医療、さらにはそれを飛び越え近未来をも予感させるテーマで描かれる、ブラック・ジャックの活躍。
そして、それぞれの事情を抱えた患者たち・医師たちと、無免許の天才外科医の邂逅が紡ぎ出すヒューマンドラマ。
もちろんピノコやドクター・キリコといった作品キャラクターは言うに及ばず、思わぬ手塚キャラたちとも再会できる1冊となっています。
誰もが読みたかった、誰もがもう読めないと思っていた、懐かしく新しい『ブラック・ジャック』がここにあります!
Amazon内容紹介より。

手塚治虫原作の漫画のノベライズ短編集。
それぞれ面白かった、特にAIロボットと対決する第一話、悲しい結末と少年の新たな出発が感動を呼ぶ第四話が個人的には好きです。
漫画も読んだ事がなく、キャラもブラック・ジャックとピノコしか知らない私が、これといった思い入れもないまま古本を購入してから随分経ちました。漸く読み始めて思ったのは、上手く先端医療を駆使し現代にB・Jを蘇らせているなという事です。

文章がこなれているとは思いませんし、B・Jにもあまり感情移入出来ませんでした。漫画なら違ったのかも知れませんが、あまりにクールで人間臭さがないと感じられたのが原因でしょうか。もう少し魅力的に描く事は出来なかったのかと思われてなりません。それでも、外科医としての執刀シーンは目を瞠るものがあり、その神業の様なメスの扱いや正確無比であまりのスピードの速さは文章を通してよく伝わってきます。エンターテインメント小説として優れていると思います。B・Jの過去に何があったのかも知れます。

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