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ミステリの祭典

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虜囚の犬
白石&和井田

作家 櫛木理宇
出版日2020年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 SU
(2024/02/16 22:54登録)
とある男が死体となって発見されるところから始まる。その男の住居を訪ねた刑事は、その屋敷の離れで監禁されている女性を発見する。犬の首輪で鎖につながれている女性には、繰り返し性的暴行を受けた痕跡があった。犬用と思しきエサ皿で彼女に与えていたのは、先に亡くなった他の女性をミンチ状にしたものだと後に発覚する。
グロテスクなヴェールが覆い隠す複雑に入り組んだ人間ドラマ。なぜ女性を犬のように監禁していたのか、監禁していたのは誰なのか。一つ明らかになれば、また一つの謎が浮かび上がり、明らかになったはずの真実さえ闇に沈む。丁寧に緻密に作り上げられ、ページをめくる手が止まらない。

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