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ミステリの祭典

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愛しても、獣

作家 山田正紀
出版日1993年01月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 虫暮部
(2024/01/17 12:04登録)
 男には “獣” が潜んでいる、と言うのはステレオタイプだと思うが、“こんな姿は見たくない” と思わせる部分を容赦無く突き付けてかつてなく読者を凹ませる山田作品。
 ただ、そういったメイン・テーマよりも、一世代前の炎上の様相が悲惨で印象に残った。しかも真相が明らかになっても光はあまり見えない。矛先があっちの家に変わるだけである。

 ところで結果論として、悪意ある彼女の行動が想定外の真相を引きずり出したわけで、その点の面白さはもっと強調しても良かったのでは。

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