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ミステリの祭典

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レイヴンズ・スカー山の死
ROM叢書

作家 アルバート・ハーディング
出版日不明
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 nukkam
(2024/01/09 07:08登録)
(ネタバレなしです) 素性が全く知られていない英国のアルバート・ハーディングが1953年に発表した唯一の作品は、グリン・カーを彷彿させる山岳本格派推理小説でした。引退した61歳の元保険会社社員が放浪の旅の途中で山での不審死事件に巻き込まれるプロットです。面白そうなトリックが使われているのですがそのトリック効果が上手く表現されていないのが惜しいところです(あまり目立つと謎解きが見え透いてしまうリスクもあるのですが)。誰が犯人かをどのようにして推理したのかの説明が省略されているのも残念です。ミスリーディングの手法は賛否両論かも。控え目ですが背景描写に優れており、当時としても古典的であろうロマンス描写も印象的です。

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