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ミステリの祭典

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麻雀人国記
懲りない面子 77人

作家 灘麻太郎
出版日2004年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2023/12/24 23:03登録)
明石屋さんま、赤塚不二夫、井上陽水、ジャイアント馬場、ビートたけし、美空ひばり、丹波哲郎、黒澤明、長嶋茂雄、夏目漱石…。カモられ、ツモられ、あがられても……麻雀に魅せられた人々。各界の有名人の麻雀放浪記、伝説のエピソード集。
Amazon内容紹介より。

著者は、その昔阿佐田哲也、小島武夫、古川凱章らが麻雀新撰組として麻雀界を席巻していた頃、カミソリ灘として名を馳せたプロ雀士灘麻太郎。芸能界、スポーツ界、文壇など各界の著名人の人となりや雀風、彼らが起こした出来事や事件を簡潔に纏めたコラムを全て収録したもので、ご丁寧に注釈も入っています。
上記の他に、石橋貴明、萩原欣一、加賀まりこ、都はるみ、桂三枝、三遊亭圓楽、鶴田浩二ら多数登場。推理作家では山田風太郎、西村京太郎、綾辻行人、大沢在昌、佐野洋、アガサ・クリスティーが出て来ます。

麻雀はその人の性格や癖が顕著に出てなかなか面白いものですが、中には想像を絶するエピソードも含まれており楽しめます。又、芥川賞、直木賞を創設したのは菊池寛だったとか、日本で最初に麻雀に関する大まかなゲーム性を著したのは夏目漱石だった、映画『麻雀放浪記』のドサ健役は当初の予定では松田優作だったなど、学びも多かったです。
その道で名を成した大物たちが、意外と短命だった人が多かったのには、何だかやるせない気持ちにさせられました。それが今では日本が長寿国世界一というのも感慨深いものがありますね。

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