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ミステリの祭典

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金庫破りときどきスパイ

作家 アシュリー・ウィーヴァー
出版日2023年04月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 YMY
(2023/12/08 22:10登録)
戦争を背景に、国家の任務を遂行する者が活躍する作品。第二次大戦下のロンドンで、複雑な生い立ちの女性が諜報戦に飛び込む物語である。
錠前師のミックと、彼を手伝う姪のエリー。二人の裏の顔は金庫破りだ。だがある日、二人は犯行現場で取り押さえられてしまう。二人を捕らえたのは警察ではなく陸軍。ラムゼイ少佐は、二人を投獄しない代わりに諜報活動への協力を要求する。
ドイツ相手の諜報戦を中心にしつつ、エリーの人間関係が描かれる。彼女を引き取ったおじ一家や旧友とのぬくもりある関係性。腕利き金庫破りのエリーと堅物のラムゼイ少佐の関係は幾分コミカルに、そしてロマンチックに。戦時下のスパイ活動という緊張感ある物語ながら、温かさにも満ちている。

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