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ミステリの祭典

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狂乱家族日記 拾弐さつめ
狂乱家族日記シリーズ

作家 日日日
出版日2009年11月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 メルカトル
(2023/11/22 22:26登録)
驚愕の展開となった「世界会議」が終了し、大日本帝国は新たに帝位に就いた不解宮の「正義」の下、急激に変わりつつあった。乱崎家も、凰火が超常現象対策局に復帰し、凶華様も働き始める!?など、家族それぞれが新しい世の中での生き方を模索していた。そんな中、蘇った黄桜乱命は、排除されていく「悪」を結集し帝都の正夢町に巨大カジノを作りあげ、不解宮の「正義」に対して真っ向から反旗を翻すのだった!!新エピソード「裏社会編」開幕。
『BOOK』データベースより。

約一年ぶりの拾弐さつめ。記憶の問題といつもより長尺の為、若干の不安を抱きながらの読書となりました。新たな出発点となるので、これまでのキャラを交えつつ新キャラも少々登場しますが、読み進めるのに支障はありませんでした。と言うか、すぐに物語にのめり込んでいく事が出来、久しぶりに血沸き肉躍る戦いの連続に好感触です。かつて勝負の世界に身を置いていた私(今ではただのおっさん)としては、この様な命懸けの博打は願ってもない展開となりました。

今回は実直で誰にでも丁寧語で話す、メガネが特徴的(それしかない)な父親凰火と、あまり目立たなかった感のある長男でオカマの銀夏が主役です。
中盤で活躍するのは凰火で、どこまであるのかイマイチ掴めなかった戦闘力を遺憾なく発揮し、囚われた凶華を取り戻すため本気を出します。今までで一番カッコよかった、そして見たかった父親の戦いを存分に堪能出来ます。
そして終盤は銀夏の出番で、あとがきにも書かれている様に、これまで持て余していた彼の扱い方を漸く見出すことが出来たらしく、こちらは頭脳を駆使した作戦で、カジノ最大の敵に挑みます。千花との微妙な関係性や銀夏の出自も見逃せません。

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