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ミステリの祭典

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夏に祈りを ただし、無音に限り
霊視探偵・天野春近シリーズ

作家 織守きょうや
出版日2022年03月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 HORNET
(2023/11/03 22:07登録)
 天野春近は、やたら怪我をしてくる園児がいるので調べて欲しいと、保育園の園長から相談を受けた。虐待の懸念もある事例だが、父子家庭である当該児童の親子関係ははた目から見ても極めて良好で、その気配はない。以前の事件で知り合った中学生の楓とともに、夏休み中の保育ボランティアに参加し、様子を見てみることにしたが…。すると、園児の散歩の道中で、こちらを指差すような動きをする子どもの霊に気づく―“霊の記憶”が視える私立探偵・天野春近の事件簿。

 事件の原因となった、園児・悠樹の先天的疾患が本作品の一番の仕掛け。それも最後の局面で類推できたし、中盤くらいからほぼ真相は見抜けていたので、「早くそれを確かめて読了したい」という感じになってしまった。
 面白い仕掛けではあるが、長編にするまでの物でもない、と感じた。

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