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ミステリの祭典

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レーエンデ国物語

作家 多崎礼
出版日2023年06月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 みりん
(2023/10/14 00:12登録)
これまた登録していいか微妙な所ですが『十二国記』が登録されてるしまあ良いよね…?
読んだ感想としては"子供にも見せられる『ゲーム・オブ・スローンズ』"でした。漫画だといっぱい読んできたけど、小説でここまでのハイファンタジーは新鮮。ハイファンタジーゆえに固有名詞が大変多く、読んでる途中のメモも過去最長クラス。小説界で話題沸騰なだけあってちゃんと面白いんだなこれが(ミステリ読みに刺さるかは怪しいですが・・・)

ディティールに拘った世界観の構築とセリフの力強さが素敵だなあと。ここまで練られていると作者が1章では書ききれずに隠した設定は数多そうなので、続編にも期待が高まる一方です。
想い人であり同胞であるユリアとトリスタン
恋敵から永遠の親友同士になったユリアとリリス
この二組の関係が特に好きでキャラクター小説としても楽しめると思います。

以下いいなと思ったセリフ p382より
「レーエンデに来なければ私は自由の意味を知ることもなく、世継ぎを産む道具として消費されていたでしょう。人を愛する喜びも、人を愛する苦しみも知らないまま、絶望の中で朽ち果てていたでしょう。ですからたとえ、時を戻せたとしても私は同じことをします。恐ろしい災禍に巻き込んでしまうとわかっていても、このレーエンデにきてトリスタンと出会い、彼を愛さずにはいられないでしょう」

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