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ミステリの祭典

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陰陽師 龍笛ノ巻
陰陽師

作家 夢枕獏
出版日2002年01月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 ALFA
(2023/10/13 11:17登録)
このシリーズ、晴明と博雅が主役とすると酒は重要な脇役になる。
書き出しはたいてい晴明の屋敷。二人が季節の風情を愛でながら飲んでいる。
肴は鮎であったり、焼いたキノコに味噌を添えたものであったり・・・読んでる方が思わず飲みたくなる。
二人とも酒飲みのお手本のような品格ある飲み方である。
ひとしきり飲むと、「ゆこう」「ゆこう」そういうことになった。・・・ここは徹底したワンパターン。
 
この巻のお気に入りは「飛仙」。中途半端な通力しか持たぬ仙人が引き起こしたトラブルを晴明が後始末してやる話。
ことが収まって、晴明に酒をごちそうになった仙人が、バルーンのように浮き上がって帰って行くシーンはなんともいえず可笑しい。「こういう生き方も、淋しいながら、そこそこには楽しゅうござりまするぞ・・・」

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