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ミステリの祭典

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蠅の女

作家 牧野修
出版日2004年12月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2023/10/10 22:16登録)
暗闇に包まれた廃墟。地中から、光り輝く男を掘り起こす異様な女たち。城島洋介とオカルト部の仲間は、救世主復活を標榜するカルト教団の秘密儀式を目撃してしまった。それが悪夢の始まりだった。一人、また一人と姿を消してゆく仲間たち…。そして、城島の前にもあの女たちが―「見つけたよ」。恐怖が奔流のように襲いかかるアクション・ホラーの傑作。
『BOOK』データベースより。

出だしはSNSのオフ会で、夜の廃墟を探検するという、如何にもなホラー小説風でごく普通な感じです。そこから死者が出たり行方不明者が出たりと、サスペンスフルな展開に。そして徐々に廃墟で目撃した怪しげな女二人の影がチラつき始め、恐怖を煽ってきます。

ところが後半、ベルゼブル(ベルゼブブ)が召喚されてから一気にヒートアップし、アクションへと移行します。スプラッターと言うほどではないにしても、ある程度のグロは作者の持ち味なのでやむを得ないところ。
短いながらもそれなりに物語の広がりは感じられ、前半後半で全く別の小説を読んでいる様な感覚を覚えました。まあ面白かったですよ、牧野修だからこんなもんでしょう。過度の期待は禁物です。

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