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ミステリの祭典

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ケンブリッジ大学の途切れた原稿の謎
イモージェン・クワイシリーズ

作家 ジル・ペイトン・ウォルシュ
出版日2023年10月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2023/10/30 22:09登録)
(ネタバレなしです) 1995年発表のイモージェン・クワイシリーズ第2作の本格派推理小説です。イモージェンの家に下宿する学生のフランが亡くなった数学者の伝記を手掛けることになるのですが、フランより先に伝記執筆に着手していた前任者は謎めいた死を遂げていました。とはいえ殺人と確定していないので一気に殺人犯捜しという流れにはなりません。なぜ伝記が未完なのか、完成されると都合の悪い理由があるのかが謎解きの中心になります。地味な謎に地味な展開の作品ですが、動機を巡ってイモージェンとマイク巡査部長が謎解き議論する20章はそれなりの読み応えがあります。日本語タイトルも作品内容に添っていて悪くはありませんが英語原題の「A Piece of Justice」がなかなか意味深でした。ある人物の名誉が回復される最終章の締めくくりが印象的です。

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