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ミステリの祭典

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宮沢賢治修羅渚殺人事件
天童一馬シリーズ

作家 関口甫四郎
出版日1992年02月
平均点2.00点
書評数1人

No.1 2点 nukkam
(2023/08/30 07:51登録)
(ネタバレなしです) 関口甫四郎(1928-1993)の遺作となった1992年発表の天童一馬シリーズ第4作の本格派推理小説です。作家デビューが1987年と遅かったためか残された作品は非常に少ないです。宮沢賢治ブームに乗った雑誌社の企画で賢治ゆかりの地を天童と4人の賢治ファン読者が手分けして取材することになりますがその中の1人が殺され、そしてまた1人という展開になります。5人が顔合わせしたのが初日のみで、事件が起きてからも天童がほとんどの容疑者(取材チームメンバー以外にもいますが)とは対峙しない展開が珍しいですがミステリープロット的には盛り上がりを欠いたように思います。もちろん人物描写も物足りません。暗号解読に力を入れているのがこの作者らしいですが、暗号が苦手な読者に訴えるセールスポイントがありません。特に犯人当てを楽しみにした読者に対してエピローグ前半の仕打ちはひどいと思います。カベ本(壁に投げつけたくなるほど読者を立腹させる本)になりかねない真相です。

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