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ミステリの祭典

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藍坂素敵な症候群
藍坂素敵シリーズ

作家 水瀬葉月
出版日2010年01月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 メルカトル
(2023/08/24 22:36登録)
私立千歳井高校。那霧浩介が転校初日に連れていかれたのは医術部というちょっと奇妙な部活だった。部長・藍坂素敵。ちっちゃくて白衣を纏いメスを持ち、やたらと元気な女子。部員その1、宵闇ヶ原陰子。傘を異常に溺愛するお嬢様。部員その2、黒崎空。いつもご機嫌斜めな金髪ヘッドホン女。三人ともかわいいのはいいのだけど、藍坂はなぜか手術をさせろと迫ってくる。一方、街では“耽溺症候群”なるものが蔓延していて、その影には“おはなしやさん”の存在があり―。『C3‐シーキューブ‐』の水瀬葉月が贈るフェチ系美少女学園ストーリー。
『BOOK』データベースより。

ラノベの見本の様な佳作。最初にボーイミーツガールがあり。バトルあり。萌え要素あり。コメディ&シリアスなタッチ。キャラ立ちは勿論、それぞれ個性的で描き分けがキッチリ出来ている。そして色んな出来事がテンポよく起こり、しかしそれがゴチャゴチャせずに非常に上手く纏まっているのもポイントが高い。これだけ読ませる要素が揃っていたら面白くない訳がありません。

別に重要な場面ではなくオマケの様なシーンですが、最も印象深いのが、ある事情でドミノ倒しの駒を地道に立てる合間のワンカット。差し入れの、吉野家の牛丼(特盛、つゆだく)を女子高生たちが姉さん座りで頬張るのを描いたシーン。このミスマッチ感が堪りません。
主役の素敵やお嬢様なのに言動が過激な陰子(かげるこ)、金髪ヘッドフォン装着で言葉の悪い空(くう)、優等生で美少女の伊万里ら、誰を推すもあなた次第。いやー、こんな高校生活もありですねえ、一つの憧れとして私の目には映りました。
全3巻なので全て読むつもりなのは言うまでもありません。

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