home

ミステリの祭典

login
トレント乗り出す

作家 E・C・ベントリー
出版日2000年06月
平均点6.50点
書評数2人

No.2 6点 kanamori
(2010/08/29 16:16登録)
「トレント最後の事件」で有名な作者の、素人探偵トレントもの12編を収めた連作短編集。
収録作数編の作品はアンソロジーなどで既読でしたが、こうしてまとめて読むと、人間味のある探偵役の造形がはっきり浮き彫りになり意義がある作品集だと思いました。
時代を感じさせる点は否めないですが、トリック、伏線、ミスディレクションなど、「最後の事件」よりもミステリ趣向は上等だと感じました。

No.1 7点 mini
(2008/10/19 11:52登録)
「トレント最後の事件」だけと思われがちだが、ベントリーにはもう一つ重要な作品がある
それが短編集「トレント乗り出す」で、国書刊行会の短編集企画『ミステリーの本棚』六冊の中では話題にならなかった方だが、こういうのこそ擁護したい

収録作の中でよくアンソロジーに採られてるのが「本物のタバード」で、ベントリーらしい上品さと犯行計画とのバランスが良く取れていて、個人的には大好きな短編である
短編集の棹尾を飾る「ありふれたヘアピン」は、感動の名作で多分ベントリーの最高傑作だろう

2レコード表示中です 書評