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ミステリの祭典

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呑み込まれた男

作家 エドワード・ケアリー
出版日2022年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 糸色女少
(2023/08/18 21:41登録)
主人公はジュゼッぺ。ピノッキオを創り出したジュゼッペじいさんだ。この物語の成り立ちは少し変わっている。イタリアのトスカーナ州にあるピノッキオ公園を運営する財団から、オブジェを作って欲しいと依頼されたケアリー。
巨大な魚に呑み込まれたジュゼッペは、その腹の中で二年間、たった一人で生きていく。ケアリーならではの奇妙で美しく、ユーモアとペーソスに満ちた語りで描かれる、もう一つのピノッキオ物語。
ジュゼッペの半生、ピノッキオとの関係、自身の父親との関係をめぐる内省、そして命を創り出すとはどういうことか、という問いかけが静かに響いてくる思弁小説だ。

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