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ミステリの祭典

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殺意の森 釣りミステリー傑作選

作家 アンソロジー(出版社編)
出版日2003年09月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2023/08/01 17:44登録)
釣りをテーマとした短編ミステリー集。山前譲編。
タイトルには「海」とあるが、それには限らず川や釣り堀もある。
7作家による7作品が収めてある。

幻の魚(西村京太郎):最初の作品。まずまずの出だし。
溯死水系(森村誠一):これも平均的。流れはよい。追悼読書ができたのはよかった。
海の修羅王(西村寿行):久々に寿行氏の作品を読んだ。重厚で読み応えあり。ミステリーとは言いがたいが・・・
鎌いたち(久生十蘭):初めての顎十郎モノ。まずまずか。
寒バヤ釣りと消えた女(太田蘭三):鯉四郎シリーズの1つ。軽いがストーリー性があってよい。推理物とは言えない。
谷空木(平野肇):7編の中では十分なミステリー性。伏線も色々あり。
眼の気流(松本清張):真打登場。かなり無理がある。らしさはある。

釣りはやらないので積読状態を続けようかと思っていた本。
本棚で目にとまり、義務感から読んでみた。
読んでみれば釣りらしさが、十分にあり、少しあり、ほとんどなしに分かれる。らしさのあるものは読みにくいかと思えばそうでもない。専門性がほとんどないということなのか?
それに渓流モノだと山岳モノにも近く、いい感じに読むことができた。

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