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ミステリの祭典

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ときどき旅に出るカフェ

作家 近藤史恵
出版日2017年04月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 ことは
(2023/07/02 23:37登録)
”日本ではあまり知られていない世界のお菓子”を各話でフィーチャーしつつ、居心地のいいカフェを舞台に、カフェの女性オーナーと主人公の交流を軸に、ちょっとした日常の謎を盛り込んで出来上がり、といった職人技がひかる連作短編。うまいなぁ。
登場人物は絞っているが、そのかわりに、登場する人は実にくっきりと造形されている。とくにカフェのオーナーがいい。
まあ、ミステリ成分はほんの少しで、なくてもいいくらい。物語の「結」をつけるために、ちょっと取り入れているといった趣き。
残念なのは7話目から話の構成が変わること。6話目までは上記の通りの話が並ぶのだが、7話から10話は、カフェのオーナーのプライベートな話になっていって、謎の要素はほぼなし。最後まで6話目までのタッチがよかったな。
採点は、ミステリ成分の少なさから、こんなものにしておきます。採点以上に楽しんだけどね。

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