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ミステリの祭典

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捜し物屋まやま2
「捜し物屋まやま」シリーズ

作家 木原音瀬
出版日2021年10月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点 まだ中学生(仮)
(2023/06/25 21:28登録)
占いで捜し物をする間山和樹と白雄の兄弟、ドルオタの徳広弁護士、元ひきこもりの三井が織り成す、少し怖くて愉快な事件簿「捜し物屋まやま」シリーズの第二弾。
小説家でもある和樹の担当編集者・松崎伊緒利の幽霊騒ぎから始まる。引っ越した新居で女の幽霊を見てしまった松崎。どうも前にその部屋に住んでいたシングルマザーで、今は失踪中らしい。彼女の小学生の子供は児童養護施設に預けられているという。その子から「ママは死んでない、ママを捜して」と頼まれたのだが。
コミカルな乗りで、実に楽しい。だが目を引くのは、その楽しさの中に忍び込む「異質なものの排除」の描写だ。しかし、その線を消したり飛び越えたりするのもまた人なのだと、本書は力強く且つ軽やかに伝えてくる。「エピローグ1」には感動。

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