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ミステリの祭典

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鮮血色の夢
私立探偵ダン・フォーチュン

作家 マイクル・コリンズ
出版日1992年05月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点
(2023/06/02 20:50登録)
ダン・フォーチューン・シリーズの長編は、本作まではすべて翻訳されています。その後は2作とばして評判が良かったのであろう『フリークス』がやはり創元推理文庫から出ているだけ。
本作は、2/3を過ぎるあたりまでは凡作ではないかと思っていました。フォーチューンが依頼されるのは祖父を探してもらいたいということなのですが、冒頭に教会でその祖父を簡単に見つけたにもかかわらず、すぐ見失ってしまうシーンを持ってきています。で、その後はなんだかねえという展開で、移民とその子孫たちの祖国に対する思いも、わからなくはありませんが、それほど響いてこなかったのです。フォーチューンが不意を突かれてやたらノックアウトされるのも、ハードボイルドとしてはどうなの、という感じです。
しかし最後に至って説得力のある意外性をたたみかけられ、うならされたので、この点数になりました。

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