home

ミステリの祭典

login
華やかな野獣
金田一耕助シリーズ

作家 横溝正史
出版日1976年08月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点
(2023/09/16 18:41登録)
中編の表題作の他に長めの短篇2編が収録されています。
表題作は、クイーンの某長編と同じアイディアが使われています。殺人現場からあるものがなくなっていることがわかった時点で、ひょっとしたらとは思いました。本作の方が2件目の殺人を組み込むことで複雑化していますが、そのため犯人の行動が妙に面倒になっているのが難点と言えるでしょう。ダイイング・メッセージも使われていますが、これはどうということもありません。
『暗闇の中の猫』がまた、クイーンの某短編を思わせる事件です。しかし銃殺される直前の被害者の行動が不確定という論理的欠陥はあります。なお、金田一耕助と等々力警部が初めて出会った事件で、みんな金田一さんと呼んでいますが、作者のうっかりミスでしょうか、ある登場人物が「金田一先生」と呼んでいるところがあります。
『眠れる花嫁』にもクイーンの有名作と共通する部分が一ヶ所あります。

1レコード表示中です 書評