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ミステリの祭典

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森の中に埋めた
オリヴァー・フォン・ボーデンシュタイン&ピア・キルヒホフ

作家 ネレ・ノイハウス
出版日2020年10月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 HORNET
(2023/04/30 21:42登録)
 キャンプ場でキャンピングトレーラーが炎上し、大爆発が起きた。放火の痕跡があり、男の焼死体が見つかる。刑事オリヴァーとピアは捜査を始め、車の持ち主がオリヴァーの知人の母親だと判明するが、余命わずかな彼女が何者かに窒息死させられてしまう。さらに新たな殺人が続くが、関係者はオリヴァーの知り合いばかりで…。(「BOOK」データベースより)

 オリヴァーの故郷であるルッペルツハインで起きる謎の連続殺人事件は、オリヴァー自身の少年時代の出来事、そして友達たちに深く関係していた。40年前に行方不明となったままだったオリヴァーの親友が、白骨死体となって発見されたことから事件は深部に入っていく。4ページにも渡る多くの登場人物、さらには覚えにくいドイツの名前ということもあって何度もその登場人物表を確かめながら読む羽目にはなったが(笑)、700ページにも及ぶ厚みでありながら持続する動的で飽きさせない展開は健在。
 複雑な人間関係に混乱してきているので、良くも悪くも、真相にたどり着く過程が精緻なものだったかどうかはもう気にならなくなっている。よくよく考えれば「そんなこと、もっと早く気づけたのでは?」ということでもあるような気はするが。
 まぁ高いリーダビリティで楽しさを最後まで持続できたので〇。

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