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ミステリの祭典

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死を選ぶ権利
私立探偵ジョン・カディ

作家 ジェレマイア・ヒーリイ
出版日1994年03月
平均点7.00点
書評数1人

No.1 7点
(2023/04/27 00:09登録)
ボストンの私立探偵ジョン・フランシス・カディのシリーズ第6作は、彼がボストン・マラソンに出ようという「いわばひとつの挑戦」を決意するところから始まります。彼の恋人である地方検事補のナンシーから反対されながらも、元ランニングのコーチだった男と偶然知り合い、大会を目指して練習に励んでいくことになります。
…なんて、全然ミステリじゃないじゃないかと文句をつけられそうですが、一方でタイトル(原題 "Right to Die")からも想像できる、安楽死を推進する女性法学教授に対する脅迫状の差出人調査があり、もちろんこれがメインです。可能性のありそうな人物を洗い上げ、一人一人聞き込みを続けていくという調査がほとんどなので、ずいぶん地味な展開です。事件らしい事件が起こるのはほとんど終盤になってから。マラソンの話は事件とは無関係なのですが、うまく調和している感じですし、結末の意外性もあり、楽しめました。

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