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ミステリの祭典

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ぢるぢる日記

作家 ねこぢる
出版日1998年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2023/04/23 23:11登録)
1998年5月10日、漫画家ちるぢる(本名 橋口千代美)は自宅のトイレのドアノブに巻いたタオルで首を吊っているところを、夫に発見された。ちるぢる31歳の時だったという。若くして自ら命を絶った漫画家は以前からうつ病に冒されていた・・・。

さて本作は本来エッセーに分類されるべき作品だと思いますが、それにしては余りにもその内容が現実離れしたものが多いので、私にはすべてが実際に起こったことだとは思えない、という訳で一応その他にしました。体裁としては子供の絵日記と考えて頂ければよいかと。ただし、絵の方は流石に漫画家だけあって俗に言うへたうまなタッチで、素人には描けそうで描けない感じでしょうか。
ほとんどが作者が体験又は遭遇した出来事を斜め目線で観察しており、その文章は活字ではなく手書きの文字で書かれていて、上手くはないけれど端的ではあります。敢えて感情を抑えて淡々と見たままを描写している気がしました。

とてもではないけれど現実とは思えない一例以下に挙げておきます。
・自宅の前の歩道でピンクのスーツを着たおばさんが、いきなりパンツをおろしてう○こをし始め、旦那を呼びに行っている間にいなくなっていたが、そこには証拠品が残されていた。
・ある日、周りに誰もいない時、空を逆L字型の物体が光りながら浮かんでいた。その何ヵ月か後今度はI字型の物体を目撃した。
・インド製のストロベリーティーを飲んだら、何故か松茸味だった。
・深夜3時ファミレスで、会社員が商談をしていた。彼らはいつ寝ているのだろうと思うが、自分も商談していたという話。

色々あり過ぎな人生だぜ・・・。

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