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ミステリの祭典

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アンサンブル
ヴィクもの ほか

作家 サラ・パレツキー
出版日2012年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点
(2023/04/13 23:16登録)
パレツキーのデビュー30周年記念と言うことで、日本で独自に編集された短編集です。最初に「第一部 V・I・ウォーショースキーの事件簿」としてヴィクものが4遍収められています。3編はこの作者らしい硬派な作品ですが、4編目の『V・I・ウォーショースキー最初の事件』は、彼女がまだ幼い頃に巻き込まれた殺人事件のことで、三人称形式で書かれ、ヴィクは従兄からそう呼ばれている「トリ」の名前で表記されています。事件の真相が多少ハードボイルドっぽいと言えるかなというぐらいです。
後の6編はバラエティに富んでいて、『スライドショー』や『偉大なるテツジ』はミステリとは言えません。後者は、『ヴィク・ストーリーズ』の中の『高目定石』と同じく、囲碁をテーマにしています。『分析結果』や、なぜだか「ボーナス・トラック」とされている『ポスター・チャイルド』はヴィクものにも通じる作品でした。

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