home

ミステリの祭典

login
危険な再就職

作家 マーサ・コンリー
出版日1994年11月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 SU
(2023/03/24 23:42登録)
カリフォルニア州の架空の田舎町を舞台にした本書は、骨組みこそよくある女探偵物と代り映えがしないのだが、同時に極めて個性的な側面を備えている。
うっかり「ニューエイジ」的な会社に就職してしまったヒロイン。本書では、彼女が心ならずも巻き込まれることになった事件がユーモラスに描かれている。従って、ミステリそのものよりも、作者が「ニューエイジ」的なるものを揶揄している箇所が読みどころといえるだろう。何とも胡散臭い会社の基本コンセプト、元ヒッピーの社長を始めとする怪しげな社員たち、オーラを清めるために呼ばれることになった心霊術師。そういった要素に加えて、調査を進めるに従って明るみに出てくる、グローイング・ライト社の異常さ。それらは本書のユニークを十分に証明しているといえるだろう。

1レコード表示中です 書評