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ミステリの祭典

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猫は心配症
化け猫まるシリーズ

作家 高橋由太
出版日2015年07月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 メルカトル
(2023/03/24 22:54登録)
時は幕末、江戸の町にニセ金がはびこり、悪党たちは横行。為す術のないゆるゆる町奉行所に、有能すぎる与力がやってきた。人呼んで「鬼銕」の豪腕に、おネエ同心・中村様は真っ青。闇では新仕事人も暗躍、元仕事人の化け猫まるは、おちおち惰眠も貪れない―。書き下ろしシリーズ第3弾。表題作をはじめ3篇&おまけを収録!
『BOOK』データベースより。

シリーズ3作目からいきなり読みます、いえそんな事はどうでも宜しい。確かにそれまでのエピソードがどんなものだったのかは気になりはしますが、後から読んでも別段問題ないと思いました。一応一話完結の連作短編集ですし、それが少しずつ繋がりを持って来る手法もなかなか堂に入っており、流石安定の面白さだと感じ入りました。

物語としては化け猫のまるとその猫仲間達が仕事人として暗躍するものであり、全くもって必殺仕事人シリーズの丸パクリと言っても過言でありません。殺し方までそのまんまで、読んでいる身にとっては内心にやりでした。読む前から気になっていたのが、どうやって猫が人間と対決出来るのかという疑問ですが、これは読めば納得します。
本家では主人公中村主水の姑と嫁がせんとりつで戦慄だったのが、まるの飼い主である南町奉行所の同心佐々木平四郎の妻と娘の名前がさくとらんで錯乱というちょっとした言葉遊びまでする徹底ぶりに、成程となりました。
また、上司である筆頭同心の中村様も当然田中様のパクリで、完全なオカマです。

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