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ミステリの祭典

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湘南夫人
酒島章警視シリーズ

作家 嵯峨島昭
出版日1978年04月
平均点4.00点
書評数1人

No.1 4点 nukkam
(2023/03/10 22:18登録)
(ネタバレなしです) 1978年発表の酒島警視シリーズ第3作で夫人三部作の第1作です。不幸な結婚に苦悩する女性と彼女に憧れるヨットマンの義理の弟を主人公とするドラマ要素が強く、幽霊船の謎があるもののミステリーとしては弱いです。海や船の描写がとても素晴らしく、特に中盤でのヨットレースは息詰まるような迫力です。その後に続くどろどろの展開の連続は好き嫌いが大きく分かれるでしょうが退屈はしません。最後に酒島が暴く悪事はそれなりに伏線を回収しての推理に基づいており、ここは本格派推理小説と言えなくもありませんが全体としてはミステリーというよりサスペンスロマンの雰囲気が濃厚な作品です。個人的に好みの作品ではなくて3点ぐらいに留めたいのですが、海洋小説部分を評価して1点おまけします。

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