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ミステリの祭典

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クリスマスに死体がふたつ
ローズ・トレヴェニアンシリーズ

作家 ジェイニー・ボライソー
出版日2006年05月
平均点6.00点
書評数1人

No.1 6点 nukkam
(2023/02/05 03:21登録)
(ネタバレなしです) 1999年発表のローズ・トレヴェニアンシリーズ第3作の本格派推理小説です。不毛な荒野の絵を描こうと廃鉱に写生に出かけたローズは女性の悲鳴を聞き、警察を呼びますが何も見つからず人騒がせと怒らせてしまいます。そして日を改めて写生の続きをしようと廃坑を再訪するとまたも悲鳴がというプロットです。第1章で日中は小春日和、夜は肌寒い程度の暖冬であることが紹介されますが、この作者らしいほの暗い抒情性は十分に冬らしさを感じさせます。同じ第1章で海の塩がしみこんだ流木を燃やすと炎が美しいとも書かれていますが、機会あれば実物を見てみたいですね。ミステリーとしては容疑者に友人たちが多いため、彼らを疑うことに悩むローズが印象的です。友情以上恋愛未満的なロマンスの行く末も見どころですが、態度を決めきれないローズにいらっとする読者もいるかも(笑)。

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