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ミステリの祭典

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サンドラの場合

作家 バーバラ・ダマート
出版日1994年09月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 ʖˋ ၊၂ ਡ
(2023/01/19 15:37登録)
フリーランスのTVレポーターのキャサリン・マーサラは、売春婦の生活を描くドキュメンタリーをつくりたいと考え、彼女たちにインタビューを試みることにしたが、たいていは冷たく断られるばかりだった。この物語の主人公ともいうべき少女サンドラ・ルピカと出会ったのは、そんな矢先のことだった。
探偵役がTVリポーターということもあり、作品は全編にわたって社会派的な色彩を帯びているが、決して社会問題を表面的に並べてみせただけの偽善的な物語ではない。活動的な女性探偵の行動、あるいは心境の変化を通じて問題の本質を浮き彫りにするのが作者の狙いだとすれば、その試みは見事に成功しているといえるだろう。

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