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ミステリの祭典

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倉敷・白壁小路殺人事件

作家 矢島誠
出版日2002年07月
平均点3.00点
書評数1人

No.1 3点 nukkam
(2023/01/08 06:32登録)
(ネタバレなしです) 2002年発表のトラベルミステリーで舞台は岡山県の倉敷です。警察が自殺と判断した事件を保険調査員の主人公が調べる物語と夫が内緒で一千万円の借金を抱えていることに気づいて悩む、もう一人の主人公である妻の物語が交錯する構成です。謎の魅力に乏しく展開も地味で、出来の悪い社会派推理小説を読んでいるような気になります。妻の不安定な心理描写はそれなりに描けているのでこちらをもっと重点的に書いた方がよかったのではと思いました。タイトルに使われている小路の殺人事件は逃亡した容疑者以外には犯行不可能としか思えない、一種の(その容疑者が無実の場合には)不可能犯罪風な事件ですが最終章で明かされる真相がこれまた魅力がなくてがっかりです。

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