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ミステリの祭典

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クリプトノミコン

作家 ニール・スティーヴンスン
出版日2002年04月
平均点5.00点
書評数1人

No.1 5点 糸色女少
(2023/01/07 22:50登録)
邦訳では文庫四分冊、計千八百ページにも及ぶボリュームで圧倒する本書は、二つの時代の暗号の専門家たちを主人公に技術屋の力を讃える新時代の冒険小説。
全体のパートは大きく二つ。コンピューターの生みの親が第二次大戦下で奇妙な暗号戦を繰り広げる過去パートと、ハッカーたちが独立国にデータ・ヘブンを作り一山当てようとする現代パート。この二つのパートが日本軍の隠した黄金を核に一つにまとまっていく。
話の流れを断ち切ってまでも無関係なエピソードを詳述する作風には一層磨きがかかっている。全体のまとまりはないが、細部の楽しさの前にはそんな些細なことは気にならなくなってくる。

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